妊婦さんに良い亜鉛

妊婦さんに良い亜鉛

亜鉛には様々な働きがあります。たんぱく質の合成や免疫システムの支援、ホルモンの分泌促進効果など、その作用は人体にとってもはや欠かせないものとなっています。

 

また、亜鉛は胎児の中枢神経の発達にも必要な成分です。万が一不足してしまうと、胎児の成長が鈍くなったり、早産になったり、あるいは低出生体重児になったりすることがあります。さらに母乳に含まれる亜鉛の量が減少している場合には、赤ちゃんの発育にも問題が生じます。下痢や皮膚炎を引き起こす可能性もあるため、亜鉛は赤ちゃんにとっても重要な存在なのです。

 

これにより、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2015年版」では亜鉛の摂取推奨量が設定されています。妊娠中には通常状態よりも2mg、授乳中には3mgだけ亜鉛を多く摂取する必要があるようです。

 

妊娠すると味覚が変化することも多く、酸っぱいものが好きになったりそれまでは嫌いだったはずのものが好きになったり、あるいはその逆であったりといった現象が起こり得ます。その原因は、実は亜鉛にあると言われています。亜鉛は味覚機能にも関係しているため、通常よりも多く亜鉛が消費される妊娠時にはそのような変化が起こるということです。

 

「口の中で鉄のような味を感じたら亜鉛不足のサイン!」

 

つわりなど味覚が変わる際に、口の中に鉄のような味を感じる方がいます。これは、亜鉛不足による症状である可能性が高いです。

 

貧血や妊娠時に鉄のサプリメントを飲むという方が中にはいらっしゃるかと思います。しかし、そのときに過剰摂取してしまうと、亜鉛が欠乏してしまい、そのシグナルとして鉄の味を感じるのだそうです。

 

また一方で、亜鉛を過剰に摂取してしまうと今度は鉄が不足してしまいます。栄養素の摂取バランスは、亜鉛:鉄:銅を摂取する割合は、10:10:1が理想的であるとされているため、食事以外にサプリを使用するという方は、この点に気を付けて摂取量を調整するようにしましょう。

 

また、亜鉛が摂取してもすぐに消費されてしまいます。そのため基本的に過剰摂取の心配はいらないと思われがちなのですが、ここで確認していただきたいのが、亜鉛の含有量です。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準2015年版」によりますと、亜鉛の一日の摂取上限量は30mgです。これを上回る量を一定期間摂取し続けてしまうと、鉄欠乏症や銅欠乏症、めまい、吐き気、嘔吐、胃痛といった副作用を招く原因となります。

 

基本的な摂取は食事からにして、サプリメントは含有量を確かめた上で、不足分を補うようにして使用しましょう。